婦人科分野医師国家試験演習 No.26


(第114回D問題)

58歳の女性。腹部膨満感を主訴に来院した。3か月前から下腹部膨隆を自覚し、衣服がきつくなった。30歳時にチョコレート囊胞と診断された。50歳で閉経。内診で、左付属器領域に10cmの可動性のない腫瘤を触知する。血液所見:赤血球360万、Hb10.1g/dL、Ht32%、白血球6,800、血小板26万。血液生化学所見:CEA3.8ng/mL (基 準 5 以 下)、CA19-938U/mL (基 準37以 下)、CA125280U/mL(基準35以下)。子宮頸部と内膜の細胞診は陰性。上部および下部消化管内視鏡検査で異常を認めなかった。手術のため入院し開腹したところ、左付属器に腫瘤を認めた。腹水はなく、腹腔洗浄細胞診は陰性であった。腫瘤と腸管との癒着はなかった。腹膜播種はなく、大網やリンパ節に異常を認めなかった。左卵巣を切除して迅速病理診断で明細胞癌と診断された。左付属器、子宮および大網に加えて切除すべきなのはどれか。






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